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コミュニケーション

 この記事を書いている2023年5月現在、パソコンのデスクトップには、Teams、Slack、Chatwork、Messenger、LINE、Zoom、Meet……といったアプリのアイコンが並んでいます。どれも業務で関わる皆様とコミュニケーションをとるためのアプリであり、欠かせない存在です。
 しかし、ほんの10年ほど前まで、この状況は想像することもできませんでした。コミュニケーションツールといえば、基本的に郵便、電話、そして電子メールでした(裁判所関連の業務ではファックスも必要でしたが・・・。)。電子メールのやりとりがされるようになったのも30年~40年前ぐらいのようで、長い人類の歴史でみれば、ごく最近のことにすぎません。そう考えると、コミュニケーションのツールはこれからも急速に進化し続け、近い将来には、また状況が変わっているのかもしれません。これ以上アプリの数が増えないでほしいと願っていますが。

 さて、弁護士業務に限ったことではないですが、仕事を行う上でコミュニケーションは非常に重要です。双方向の意思表示があって始めてコミュニケーションが成立するのですから、筆不精(現代ではメール不精でもなく、チャット不精?)を言い訳にして、コミュニケーションを放棄していないか、常に自省をし、スピーディーなレスポンスを心がけるようにしています。
 この双方向の意思表示という観点からは、「いいね!」ボタンやスタンプのように、ごく簡単にリアクションができるようになったことは画期的で、ビジネスに革命をもたらしたように思います。電子メールは、電話と違って相手の時間を拘束しない便利なツールですが、文章を打つのが億劫、返信がないと相手がメッセージを確認したか不安になる、でも「確認しました」と都度返信されると、メールフォルダがすぐに満杯になる……といった課題がありました。最近のコミュニケーションツールにおけるリアクションボタンは、このような課題を上手く解決してくれたように思います。

 最近、民事訴訟における裁判所と弁護士の事務連絡にTeamsが使われるようになってきましたが、ある地方裁判所から配布されたTeams運用上のお願いには、「Teamsには、投稿が閲覧されたことを自動的に知らせる機能がないのだが、既読であることはお知らせいただきたいので、読んだら「いいね!」ボタンを押してください。わざわざ返信していただく必要はないです。」ということが書いてありました。「よくないね!」と思う内容にも「いいね!」ボタンを押さないといけないの?という疑問がなくはないのですが、裁判所が、文章の返信ではなくリアクションボタンを推奨してきたことに、時代の変化を感じます。

 そんなこんなで、今後も、より良いコミュニケーションのために意識を向けていきます。個人的には、Slackは、使いやすさだけでなくリアクションで使える絵文字が充実していてカスタムもできるのが面白いと思っています。リアクションボタンを状況に応じて使いこなすスキルの向上に励んでいますが、あまり絵文字を多用していると「おじさん構文」などと揶揄される(本来の「おじさん構文」は違う意味のはずですが。)リスクもあるので、ほどほどにしておこうと思います。